2015年に放送されて人気だったドラマ「コウノドリ」の第2シーズンが、いよいよ放送開始。
今回も、俳優さんや視聴率などのお話は専門のサイトにおまかせして、ママ目線で感想とマンガシリーズとの関係などをまとめてみます。
ドラマ「コウノドリ」とは
TBS系列 金曜日夜10時から放送。
鈴ノ木ユウ氏がモーニング連載中の『コウノドリ』(講談社刊)を原作とした、綾野剛主演のドラマです。
ドラマ「コウノドリ」第二シーズン 第四話
2017/11/10 PM10:00~放送
漫画版「コウノドリ」との関係
切迫早産の下村さんと西山さんのお話は、コミック10巻から11巻にかけての「長期入院」のエピソードです。
ドラマ版では、長期入院の描写がさらっと流されていたのですが、コミック版では子どもを残して入院になった妊婦さんの家庭の大変さや、パパの苦悩、苦労などが細かく描写されていました。
漫画版では、この二人の他に無口で愛想のない吉野さんという前置胎盤の妊婦さんも含めて3人部屋という設定になっています。
ドラマ版「コウノドリ」第二シーズン第五話の感想
正直、もうちょっと切迫早産の大変さを描いてほしかったな~というのは、切迫経験者のボヤキです。
切迫早産について
ほとんどが妊婦さん自身には症状がなく、突然健診に行って「いますぐ入院」と言われます。
私の場合は、1人め30週でハリが定期的に来てしまって、救急外来に受診からの速攻入院でしたが…。
妊婦さん自身に自覚症状がないので、とにかく横になってじっとしているしかできないのがとても苦痛です。
ハリ止めの点滴は、副作用で動機がしたり、手が震えたりと非常に不快。
しかも24時間点滴をさしたままなので、トイレに行くにも点滴をひっぱって行かなければなりません。
ドラマでもちょっと語られていましたが、血管がボロボロになるので、だんだん点滴を刺せる場所がなくなってきます。
最初は普通に腕だったのが、手の甲になり、手首になり、ヒジの付け根になり…。
それでも刺せるところがなくなって、どうにもならなくなり、最終的には新生児科のドクターがやってきて、ルートをとってくれるなんてこともありました。
ちなみに、この時の点滴あとは子どもが小学生になった今もまだ私の腕に残っています。
当時は本当に、通りすがりの警察官に職務質問されるんじゃないかというくらい「ザ・シャブ中」みたいな針跡だらけの腕でした……。
漫画版では語られているのですが、シャワーもNGになることもあります。
(私もしばらくシャワーNGで、蒸しタオルで身体を拭くことしかできませんでした)
もっと酷くなると、ベッドの上から一歩も起き上がれない状態になります。
さらに、このエピソードの下村さんのように、上に子どもがいる場合には家庭がボロボロになるくらいの大変さ。
おばあちゃんがヘルプに入れない場合には、パパに全部の負担が降りかかります。
担当医が部長さんに毎回相談に行ってしまったくらいです…。
ただこれは、私がもともとリスクがあってNICU完備の救急指定病院で健診を受けていたため、カルテのある病院の設備が整っていたから対応可能なだけであり、普通の産院ではリスクは取れないのでおそらく帰宅はさせてもらえないと思います。
病院のスタッフさんも、「確かに、ママがいなくなったら1歳のお子さんは大変ですよね…」と一緒になって悩んでくれて、最終的には「いざとなったらすぐに駆けつければなんとかします」と言ってくれました。
リスクをとってでも、家にいないと子どもたちの生活がまわりません。
それくらい、ちいさな子どもがいる家庭からママが抜けるっていうのは、本当に厳しい状態なのです。
この辺の描写、漫画版は本当に「そうそう、あるある!」という細かい内容だったのですが、ドラマ版ではざっくりはしょられていてとても残念。
切迫妊婦さんは、本当に一日が長くてつらいと思います。
私も、毎日病院の窓から見えるバス停に並んでいる人が、うらやましくてたまりませんでした。
それでも、一日増えるごとに、赤ちゃんはぐんぐん成長してくれます。
そして時期が満ちれば、つらい毎日にも終わりがきます。
病気で入院していたら、いつ帰れるかわからないけれど、切迫なら、どんなに長くても36週までいけば退院できますので、目標をもって頑張ってくださいね。
二人目以降でママが入院してしまった場合には、ファミリーサポートや、シッターサービスなど出来る限り利用しましょう。
「地域名 ファミリーサポート」「地域名 ベビーシッター」などで検索すれば、色々と出てくるはずです。
子宮内胎児死亡について
ちょっと想像するだけでも涙がでちゃうのですが、ある一定の割合で起こることなのです。
赤ちゃんに染色体の異常があったり、原因がわかることもあります。
21世紀の医学をもってしても、手も足も出ないというのは、本当に悔しいですよね。
原因がわかれば、まだ少しでも受け入れることができるかもしれませんが、原因不明では本当に納得できないと思います。
私も1人流産でなくしていますが、今でも乗り越えたか?と聞かれると、たぶん乗り越えてません。
ただ、時間が経つことによって、少しずつ受け入れることは出来るようになりました。
また、次の子どもが無事に産まれたことで、ようやくあの子が存在してくれてよかったと思えるようになった気もします。
妊娠出産は大きな喜びだと考えがちですが、個人的には大きな悲しみと隣り合わせだと思っています。
……でも、妊婦さんには幸せに過ごしてほしいんですよね。
対処法のないリスクなんて知らなくてもいいし、赤ちゃんと一心同体をめいっぱい味わって楽しんでほしいと思います。
「コウノドリ」の原作コミックを読む、ドラマをオンデマンドで観るには
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